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クーリエサービスとは?10分でわかりやすく解説

クーリエサービスの概要

クーリエサービスとは

クーリエサービスとは、郵送物を高速で国内外に届ける民間のデリバリーサービスを指します。国際輸送が主な業務で、主に事業者や企業がビジネス用途で利用します。時間や場所に制限されず、24時間365日業務を行うことが特徴です。

このサービスの大きな魅力はその速度と信頼性です。商品や書類などが指定した日時に正確に届けられることが求められるビジネスシーンでは、クーリエサービスは不可欠な存在となっています。

また、重要な書類や特殊な荷物などの取扱いも行うことができ、複雑なロジスティクス問題を解決する強力なパートナーとなります。

クーリエサービス事業者の主な例

代表的なクーリエサービス事業者にはFedex、DHL、UPSなどが存在します。これらは国際的なネットワークを持ち、世界中への配送サービスを提供しています。

Fedexはアメリカに本社を置く企業で、全世界220以上の国と地域へのサービス提供実績があります。DHLはドイツに本社を置く事業者で、世界中へ24時間配送サービスを行っています。

UPSもアメリカの企業で、国内外問わず、大容量・大量な荷物の輸送や、特殊なニーズにも対応しています。

クーリエサービスの主な特徴と強み

クーリエサービスの一番の特徴はそのスピードです。FedexDHLUPSなどはそれぞれ独自の配送ネットワークを持ち、日本から海外への配送でも、アジア各国へは約1~3日、ヨーロッパやアメリカへも2~4日程度で配送が可能です。

また、24時間365日の運用が可能で、夜間や週末でも対応実績がある点も大きな強みです。時間的な制約から解き放たれることで、より自由で効率的なビジネス展開が可能になります。

更に、個々の荷物にトラッキング番号が発行され、インターネットを通じて荷物の位置や状態をリアルタイムで確認できます。これにより、配送過程における安心感や透明性が高まります。

クーリエサービスと一般的な郵便サービスの違い

クーリエサービスと一般的な郵便サービスは似ているようで、その違いは多々あります。一般的な郵便サービスは公的な事業者が提供するサービスであり、EMS(Express Mail Service)はその一つです。日本では日本郵便が提供しています。

一方のクーリエサービスは民間企業が運営しており、より高速で高額の費用がかかる一方で、一般的な郵便サービスに比べて配送の速度や確実性が高いという特徴があります。

また、荷物追跡の精度、顧客対応の質、特殊な要求への柔軟性など、一般的な郵便サービスにはない個別サービスを提供しています。これらの違いを理解して、自分のニーズに合ったサービスを選ぶことが重要です。

クーリエサービスとEMSの違い

クーリエサービスとEMSはともに国際配送を主要なサービスとしていますが、他方は民間企業により提供され、一方は政府主導の公的サービスという違いがあります。

そのため、配送スピード、コスト、そして提供されるサービス内容に大きな違いがあります。

それぞれの特性を理解し、最適な選択を行うことが重要です。

EMSとは

EMS(Express Mail Service)は、国際郵便を速達で扱うサービスになります。このサービスは日本郵便が提供しています。

世界120以上の国や地域で利用可能で、価格が比較的手頃であることから一般消費者にも利用が広まっています。

しかし、配送スピードはクーリエサービスに比べると緩慢で、また配送状況の追跡も完全ではないため、時には配達状況が確認できない場合もあります。

クーリエサービスとEMSの配送スピード比較

クーリエサービスの大きな特徴はその配達スピードの速さです。FedexやDHL、UPSなどが独自の配送ネットワークを持ち、そのスピードはEMSと比較して圧倒的に速い

一方で、EMSは郵政公社が提供するサービスであるため、配送網の整備や、運用面での問題から配送スピードはクーリエに劣ることが多いです。

一般的に、クーリエサービスは緊急性や時間制約がある配送に向いており、EMSは時間に余裕がある配送に向いています。

クーリエサービスとEMSのコスト比較

コスト面では、クーリエサービスは速達性能に見合った価格設定となっており、一般的にEMSよりも高価です。

一方でEMSは、その提供主体が公的なものであり、かつ使用する網が一般的な郵便網であるため、低価格で提供しています。

したがって、コストを重視する場合にはEMS、時間を重視する場合にはクーリエサービスとなるわけです。

クーリエサービスとEMSのサービス内容比較

サービス内容に関しては、クーリエサービスがより豊富です。代表的なものには、荷物の追跡システム、保険加入、時間指定配送などがあります。

一方EMSは、学術書簡などの特約サービスが有りますが、クーリエ以上の独自性を持ったサービスはありません。また、配達状況の追跡機能も限定的です。

したがって、配送の管理や保証を求める商業的な利用などではクーリエサービスが選ばれる傾向にあります。

クーリエサービスで輸送できない物

クーリエサービスで扱えない物も実は存在します。これらは制限または禁止される理由があり、一部は国際法によって取り扱われています。ここでは、具体的にどのような物が輸送できないのかを4つのカテゴリに分けて詳しく解説します。

これらの制限は、荷物を安全に、そして迅速に目的地まで運ぶためのものです。違反すると罰則がありますので、配送する際にはきちんと確認しましょう。

また、禁止品は業者ごとに異なるため、各々のクーリエサービス提供者のガイドラインを確認することを強く推奨します。

食品関連

食品類の中でも特に取り扱いが難しいのは酒類や温度管理が必要なものです。これらは輸送中の温度変化や振動が品質に影響を及ぼす可能性があります。

また、国によっては食品の輸送自体が法律で制限されている場合もあります。これは食品衛生や安全性を維持するための措置です。

したがって、食品を輸送する場合は事前に国や地域の規制情報をチェックし、必要に応じて関係機関に申請を行うなどが求められます。

動植物関連

動植物やそれに関連する製品もまた、クーリエサービスでの輸送が難しい項目の一つです。これは動植物の生存や伝染病の拡大を防ぐための措置です。

具体的には、“切花や種、そして生きた動物や毛皮製品”などが挙げられます。これらは輸出入に厳しい規制があるため、違法な行為にならないよう注意が必要です。

したがって、動植物関連の取り扱いには最大限の注意を払い、関連する法律や規定に十分に配慮した上で輸送する必要があります。

危険物・薬品

危険物や薬品のクーリエサービスでの輸送は、多くの場合許可されていません。これらに該当するのは「爆発物、毒性を持つ物質、腐食性物質、放射性物質など」が含まれます。

また、「医薬品や薬物」も輸送が制限されています。これらは専門的な取り扱いが必要であり、合わせて医薬品は医薬品法に、薬物は薬物規制に準じた取り扱いが求められます。

リチウムイオンバッテリーや燃料などの危険物も航空輸送の際に特別な扱いが必要になります。事前に確認しないと損傷や発火の危険があるためです。

その他

それ以外にも「現金、小切手、貴金属など」のような貴重品も、クーリエサービスでは一般的に輸送が認められていません。これらは盗難のリスクが高く、また保険の関係からも難しいです。

さらに、「銃や火器、武器関連の物」や「著作権を侵害する商品」、「個人情報が含まれる文書やデータ」等も規制の対象となります。

これらは一例であり、他にも配達不能な物は多々あります。自分の運びたい品物が該当しないか、発送前には必ず各クーリエサービスの規約等を確認するようにしましょう。

クーリエサービスのサイズ制限

クーリエサービスは多くの場合、航空輸送を利用するため、荷物のサイズと重量には制限があります。制限があるのは、航空機内の貨物スペースに限りがあり、また荷物が安全に運ばれるためです。サイズ制限については、業者や航空会社によって異なるため、ご利用の際は確認が必要です。

輸送可能なサイズと重量

一般的に、クーリエサービスで輸送可能な荷物の最大サイズは、長さ、幅、高さの合計が300cm以内、最大重量は30kg以内とされています。ただし、これはあくまで一般的な数値であり、実際は各社による独自の規定が存在します。

準拠するのは、国際航空運送協会(IATA)の規定で、この規定が世界の航空会社で基本となります。加えて、各国の規定や特殊な荷物については別途規定がある場合もあります。

航空会社別のサイズ制限

各航空会社によって輸送可能な荷物のサイズと重量の限度は異なるため、必要な輸送先や荷物の大きさに応じて最適な航空会社を選択することが大切です。そのため、事前に確認をすることが重要となります。

具体的な制限については、各航空会社の公式サイトや、クーリエサービス業者に問い合わせることで確認が可能です。

サイズ制限を超える荷物の取り扱い

サイズ制限を超える荷物については、航空機の制限に従い、輸送を拒否する事例もありますが、それに対応するためのソリューションも提供されています。例えば、大型の荷物を分割して輸送したり、特殊な装置を使用して輸送することも考えられます。

ただ、そのような手配には通常の輸送に比べて時間がかかる場合や、手数料が加算される可能性があるため、事前の計画や確認が必要となります。

サイズ制限の特例と申請方法

クーリエサービスにはサイズ制限の特例という制度もあります。これは、一般的な規格を超える荷物でも輸送を可能にする為の制度であり、特例申請という形で行われます。

具体的な申請方法や手続きについては、それぞれのクーリエサービス業者が提供しているガイドラインを参考にするものですし、何か不明な点があれば業者に直接問い合わせることも可能です。

このようにクーリエサービスにはサイズ制限があるものの、より良いサービスを提供するための柔軟な対応もあるということを覚えておきましょう。

クーリエサービスを選ぶポイント

適切なクーリエサービスを選ぶ際には、何を重視するかによります。しかし、基本的には以下の4つのポイントに注目すると良いでしょう。

配送スピード

クーリエサービスの最大の特長はその速度です。特にビジネス利用の場合、商品をお客様に迅速に届けることは極めて重要です。Fedex、DHL、UPSといった大手サービスは下手な航空便よりも速く、信頼性もあります。

しかし、すべてのクーリエサービスが同じ速度で配送しているわけではありません。配送スピードは業者により異なるため、配送予定日を確認し、自身のビジネスや用途に合ったサービスを選びましょう。

また、クーリエサービスの配送スピードを上げるための各種オプションがある場合もあります。例えば、通常よりも早い朝配達オプションや、土日祝日も配送するオプションなどです。

配送エリア

国内だけでなく海外への配送を考えている場合、配送エリアは重要なポイントとなります。すべての国や地域へ配送できるわけではないため、予め配送可能エリアを確認しましょう。

特に、遠隔地や戦争地域など特別な地域への配送を要望する場合は、配送可能かどうかを事前に確認することが大切です。また、どの業者を選択するかによっても配送エリアが変わる場合があるので注意してください。

さらに、特定の国や地域に特化したクーリエサービスも存在します。例えば、アジア圏に強い業者や、ヨーロッパ専門の業者など、ご自身のビジネスに合ったエリアの専門業者を選ぶと良いでしょう。

価格

次に気になるのは配送コストです。どんなに良いサービスでも、それがあまりにも高額ではビジネスとして成り立たないかもしれません。まずは費用対効果を考え、自分のビジネスに合った価格設定のクーリエサービスを選びましょう。

価格だけで選ぶと後でトラブルになることもあるので、注意が必要です。安さだけを追及すると、配送スピードや品質、地域対応など他の重要なポイントが犠牲になる可能性もあります。

また、各クーリエサービスには様々な課金プランが存在します。例えば、定期的に大量の荷物を発送する場合は、ビジネスプランや定期契約を使って割引を受けられる場合があります。

追跡サービスとカスタマーサポート

配送中の荷物の状況をリアルタイムで追跡できるサービスは、配送途中でのトラブルを迅速に対応するのに役立ちます。また、万が一のトラブル時には即座に対応してくれるカスタマーサポートの存在も重要となります。

荷物追跡サービスは、荷物の現在位置だけでなく配達予定時刻や配達遅延情報も提供してくれます。この情報をもとに、必要な場合はお客様への対応をとることができます。

また、カスタマーサポートは荷物の紛失や遅延時に対応するだけでなく、輸送ルートの変更や配達日時の変更など、多岐にわたるサービスを提供しています。一見小さな問題でも、大きなトラブルに繋がることがあるため、確実なサポート体制が整っている業者を選びましょう。

クーリエサービスの業者選びとフォワーダー

クーリエサービスの業者選びは、適切な配送業者を選ぶための重要なステップです。世界中に多数のクーリエサービスが存在し、それぞれが異なる特性やサービスを提供しています。また、フォワーダーとの連携も重要であり、それにより最適な輸送ルートや方法が選択できます。

ここでは、米国、アジア、ヨーロッパの主要なクーリエサービス業者について詳しく解説します。また、フォワーダーとの連携についても説明します。

これらの情報を参考に、自身の輸送ニーズに最も適した業者選びを行ってください。

米国の主要クーリエサービス業者

米国では、FedEx、UPS、DHLなどの国際的なクーリエサービスが大手を占めています。これらの業者は速さと信頼性が特徴であり、世界中に広範なネットワークを持っています。

FedExはグローバル企業向けの広範なサービスを提供しており、UPSは小売業者や小規模ビジネスに特化したサービスが特徴です。DHLは、国際的な配送を主力にしています。

これらの業者を選ぶ際は、配送地域、費用、配送スピードなどを比較しながら、自身のビジネスニーズに最も適した業者を選びましょう。

アジアの主要クーリエサービス業者

アジアでは、日本郵便、シンガポールポスト、中国郵政速遞物流などの国々が大手の業者を占めています。これらの業者はそれぞれの国内外で広範なサービスを提供しています。

日本郵便は日本国内外で高速かつ安定したサービスを提供し、シンガポールポストはアジア全域をカバーする配送ネットワークを持つ特徴があります。中国郵政速遞物流は中国と世界の主要都市間の高速輸送に優れています。

これらの業者も米国の業者選びと同様、自身の需要やコストを考慮しながら選ぶことが重要です。

ヨーロッパの主要クーリエサービス業者

ヨーロッパでは、DHL、TNT、GLSなどが主要なクーリエサービス業者です。これらの業者も広範で信頼性の高いサービスを提供しており、特に、ヨーロッパ全域にわたる配送ネットワークを持っています。

DHLは豊富な経験と高い信頼性を持つ業界リーダーです。TNTはヨーロッパ全体に強固なネットワークを持ち、特に速達便に優れています。GLSは、高いコストパフォーマンスと大規模な配送ネットワークが特徴です。

選択する際は、必要なサービスや配送スピード、配送範囲を考慮に入れることが重要です。

フォワーダー(貨物代理店)との連携

最後に、フォワーダーとの連携について紹介します。フォワーダーは貨物運送を代理または仲介する業者で、最適な輸送ルートや方法を選択する際に役立ちます。

フォワーダーは、輸送コスト節減、輸送時間の短縮、輸送トラブルの予防、輸出入手続きの代行など、幅広いサポートを提供します。様々なサービスの中から自身のニーズに合ったものを選ぶことが可能です。

効率的な輸送を行うためには、クーリエサービス業者だけでなく、適切なフォワーダーを選ぶことも重要です。これを選ぶ際も、自分の需要やコストを考慮しながら決定しましょう。

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