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物流現場でよく目にする「ロールボックスパレット」。通称「ロールボックス」「カゴ車」「カゴ台車」とも呼ばれ、倉庫から店舗配送まで幅広く使われています。荷物を“載せたまま”動かせる便利さから、小売・ECの現場でも欠かせない存在になりました。ただ、構造や使用場面をきちんと理解している人は意外と少ないもの。この記事では、実務で使う際に知っておきたいポイントを整理します。
- ロールボックスパレットは、荷物を載せたまま運べる四方枠付き(※扉付き等も含む)の台車で、仕分けから配送までを一体化できる。
- 積み替え作業が減り、作業時間・人手・荷崩れリスクをまとめて抑えられる利点がある。
- 軽量樹脂モデルや静音キャスター、ICタグ連携など“扱いやすさ+管理性”を高めた高機能タイプが増えている。
ロールボックスパレットとは

ロールボックスパレットは、荷物を載せる平台車に、前後左右の枠(メッシュやパイプ)がついた運搬機材を指します。キャスター付きで、倉庫内の移動やトラックへの積み込みをスムーズにする役割を担います。小売や食品、アパレルの物流では、商品をケースのまま載せてそのまま配送する運用が広く採用されています。
ロールボックスパレットの基本構造
床面となるスチールや樹脂の平台車に、折りたためる側面フレームを組み合わせた形です。荷崩れを防ぐため、サイドや背面がメッシュ状になっているタイプが多く見られます。中には、静音キャスターやストッパー付きなど、用途に合わせた仕様も存在します。現場に応じて高さや耐荷重を選ぶことで、扱いやすさが大きく変わります。
主な用途
店舗向け配送では、飲料・日用品・衣類などをケース単位でまとめて積載する際に活躍します。仕分け作業後、そのまま店別に台車ごとトラックへ積み込めるため、作業の手戻りが減ります。バックヤードでは、荷受けから陳列まで“台車のまま”動線を確保しやすい点も評価されています。
ロールボックスパレットが普及した理由
ロールボックスパレットが広まった背景には、まず現場の負担を減らしたいという切実なニーズがあります。持ち上げる・積み替えるといった重労働を減らせることで、体力差に左右されない作業が組み立てやすくなりました。結果として、未経験者でも扱いやすい環境が整い、人手の確保がしやすくなるという“副次的な効果”も生まれています。無理のない動線を作れる点も、導入が進む大きな理由と言えます。
作業効率を高めるポイント
荷物をケースごとまとめて移動できるため、ピッキングや仕分け後の“積み替え作業”が減ります。結果として、トラックの止め時間を短縮できるケースも少なくありません。同時に、荷崩れが起きにくいため、破損リスクを下げるメリットもあります。
輸送との相性
軽量な荷物が多い店舗配送と相性が良く、チェーンストアの定期納品では標準的な什器として扱われています。積載状態のまま運べるため、荷主・配送会社・受け取り側の動作がつながり、オペレーションが単純化されます。
ロールボックスパレットの種類と特徴

ロールボックスパレットにはいくつかのタイプがあり、現場の課題によって選び分けが行われています。利用シーンに合わせた仕様を理解すると、導入後のトラブルを回避しやすくなります。
標準型
最も一般的で、三方を囲ったシンプルな構造です。多様な商品に使えるため、倉庫の汎用什器として備えられることが多い形です。
前扉付きタイプ
前面が開閉でき、荷物の出し入れが容易です。頻繁にピッキングする現場で好まれます。扉があるぶん、荷崩れ防止にもひと役買います。
静音タイプ
キャスターや床材に工夫があり、走行時の騒音を抑えたモデルです。夜間配送や住宅地付近の店舗搬入で採用が増えています。周囲への配慮だけでなく、スタッフのストレス軽減にもつながります。
セキュリティタイプ
全面メッシュで施錠もでき、盗難防止を意識した作りです。高価な商品や管理が厳しい物品を扱う現場で使われやすいタイプです。
ロールボックスパレット運用時の注意点
便利な一方で、取り扱いを誤ると事故につながることがあります。荷重バランスや走行ルールを押さえておくことが大切です。
⚠️注意点
荷崩れ防止
重い荷物を下に、軽いものを上に積む基本は守りたいポイントです。背の高い荷物はバンドで固定するなど、簡単な対策でも安定度が変わります。
通路確保
台車の幅は意外と広く、倉庫レイアウト次第では渋滞の原因になります。定位置に戻す習慣をつけるだけで、作業の流れが整いやすくなります。
キャスター管理
走行のしやすさは、キャスターの状態に左右されます。異物の絡まりや摩耗を放置すると、移動時に大きな負荷がかかり、事故につながることもあります。
ロールボックスパレットの活用トレンド
ロールボックスパレットは、従来の“運搬道具”から、より多機能な什器へ進化しつつあります。省力化を狙った設計や、データ活用の動きも見られます。
軽量化と強度の両立
樹脂素材を使ったモデルが増え、持ち上げやすく、錆びにくい仕様が注目されています。物流現場の多頻度運用に耐えられるよう、床面の強度は維持されている点が特徴です。
IoTタグとの連携
位置情報を把握するためにICタグを装着するケースが増えています。什器紛失の防止や、積載効率の分析に役立つため、大規模センターでの導入が進んでいます。
店舗運営との接続
バックヤードの省スペース化を意識した細型モデルが登場し、店舗側の動線改善にも寄与しています。荷姿の標準化が進むと、配送会社との連携もスムーズになります。
まとめ
ロールボックスパレットは、倉庫から店舗までの作業をひと続きにする“移動式の保管棚”として広く受け入れられてきました。荷物を載せ替えずに運べる仕組みは、時間の節約だけでなく、現場の負担そのものを和らげます。種類や仕様を踏まえて最適な型を選べば、オペレーションは一段と整います。
小さな改善の積み重ねが、現場の流れを大きく変えていくはずです。
ロールボックスパレットに関するよくある質問とその答え
Q1. 1台あたりの耐荷重はどれくらい?
A: 一般的には300〜500kgが多いですが、強度を重視したモデルでは700kg以上の仕様もあります。サイズ・仕様によっても差があります。扱う商品や作業環境に合わせて選定すると運用が安定します。
Q2. トラックへの積み込みはどのように行う?
A: ゲート車やスロープを使い、台車ごと積み込みます。横揺れ防止のため、ラッシングベルトなどで固定するのが基本です。
Q3. 保管スペースが足りなくなるのでは?
A: 折りたたみ式であれば、未使用時の奥行きを大幅に縮められます。運用ルールをあらかじめ決めておくことで、倉庫の通路を圧迫せずに管理できます。




