デッドストックとは?10分でわかりやすく解説

2026.02.18

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物流や在庫管理の現場で耳にする「デッドストック」。言葉は知っていても、なぜ問題になるのか、どこからがデッドストックなのかを説明するのは意外と難しいものです。
保管スペースやコストに直結するため、製造業・物流業の双方で避けて通れないテーマでもあります。
この記事では、デッドストックの基本的な意味から、発生する理由、現場での対策までを整理して解説します。

📌 ポイントはここ
  • デッドストックとは、長期間動かず出荷の見込みが立たない在庫
  • 発生の背景には、需要予測のズレや販売・生産計画の変化といった構造的な要因がある
  • 倉庫効率やコスト改善の観点から、根本的な見直しや削減が重要

デッドストックの基本的な意味

デッドストックとは、一定期間以上保管されているものの、販売や使用の予定がなくなった在庫を指します。帳簿上は在庫として存在していても、実務では「動かない在庫」として扱われるケースが一般的です。単に在庫量が多い状態とは異なり、将来的な消化が見込めない点が特徴といえます。

在庫には本来、販売や生産を支える役割があります。しかし、デッドストックはその役割を果たせず、倉庫スペースを占有し続けます。この状態が長引くほど、現場への負担が積み重なっていきます。

なぜデッドストックが発生するのか

なぜ、デッドストックは発生するのでしょうか。発生する主な3つの要因について解説します。

需要予測とのズレ

デッドストックが生まれる大きな要因の一つが、需要予測と実際の販売量の差です。
市場の変化や顧客ニーズの変動により、想定していた数量が消化されないまま残ることがあります。特に季節商品やトレンド性の高い商材では、このズレが顕著に表れやすいです。

生産・販売計画の変更

仕様変更やモデルチェンジ、取引条件の見直しも要因になります。生産済みの商品が新仕様に切り替わると、旧仕様の在庫が一気に動かなくなる場合があります。販売戦略の転換によって、取り扱い自体が終了することも珍しくありません。

最小ロット・まとめ発注の影響

コスト削減を目的にまとめて発注した結果、想定以上に在庫が余るケースもあります。単価は下がっても、動かない在庫が増えれば保管コストが膨らみます。結果として、帳尻が合わなくなることもあります。

デッドストックが現場に与える影響

デッドストックがあることで、現場にはどのような影響が生じるのでしょうか。

倉庫スペースの圧迫

デッドストックは、入出庫のない状態でも物理的なスペースを占有します。
限られた倉庫内では、新たに入庫する商品との置き場調整が必要です。
そのため、レイアウト変更や一時保管の手間が増え、作業効率にも影響が出ます。

管理コストの増加

保管料、棚卸作業、在庫管理システム上の管理など、動かない在庫にもコストは発生します。
数量が増えるほど、その負担は無視できません。
数字として見えにくい間接コストが積み重なる点も、デッドストックの厄介なところです。

品質リスク・価値低下

長期保管による劣化や陳腐化も問題になります。
食品や化学製品だけでなく、工業製品でも錆や性能低下が起こることがあります。
時間の経過とともに資産価値が下がり、最終的には廃棄を選ばざるを得ない場合もあります。

デッドストックと似た用語との違い

デッドストックと混同されやすい言葉に、長期間保管されている貨物を指す用語があります。ここでは代表的な「過剰在庫」と「滞留在庫」を取り上げ、それぞれの違いや関係性を整理して解説します。

過剰在庫との違い

過剰在庫は「多すぎる在庫」を指し、将来的に出荷される可能性が残っています。
一方、デッドストックは「動く見込みがほぼない在庫」です。数量の多寡ではなく、将来性の有無が分かれ目です。

滞留在庫との関係

滞留在庫は、一定期間動きが鈍っている在庫を意味します。まだ販売や使用の可能性がある段階では、デッドストックとは呼ばれません。滞留が長期化した結果、デッドストックへ移行する流れが一般的です。

デッドストックへの主な対策

デッドストックを最小限にするには、どのような対策を講じればよいのでしょうか?

早期把握と可視化

在庫回転率や保管期間を定期的に確認し、動きの鈍い在庫を早めに把握しましょう。
数値として可視化することで、判断が遅れるのを防げます。
倉庫側と販売・生産側で情報を共有することも欠かせません。

販売方法の見直し

値引き販売やセット販売、別チャネルでの展開など、消化を優先した施策の検討も大切です。
利益率は下がっても、長期保管による損失を抑えられる場合があるためです。
動かすこと自体にメリットがある場合は販売方法を見直しましょう。

生産・発注ルールの調整

デッドストックの発生を繰り返さないためには、発注単位や生産ロットの見直しが必要です。
短サイクルで需要を確認しながら調整する体制が、在庫の健全化につながります。

まとめ

デッドストックは、動かない在庫として現場にさまざまな負担をもたらします。需要予測のズレや計画変更といった背景を理解し、早い段階で対処することが欠かせません。在庫を「持つこと」よりも「動かすこと」に目を向ける視点が、物流全体の効率向上につながります。

デッドストックに関するよくある質問とその答え

Q1. どのくらい保管されたらデッドストックになりますか?
A: 明確な期間の定義はありません。業界や商品特性によって異なり、半年〜1年以上動きがない場合に該当することが多いです。

Q2. デッドストックは必ず廃棄するしかありませんか?
A: 必ずしも廃棄とは限りません。値引き販売や用途転換により、活用できるケースもあります。

Q3. 倉庫側でできるデッドストック対策はありますか?
A: 保管期間の可視化や、定期的な在庫報告が有効です。荷主と情報を共有することで、早期対応につながります。

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