スキャンレスピッキングとは?10分でわかりやすく解説

2026.03.20

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物流現場では、バーコードを読み取りながら商品を集める作業が一般的です。
しかし近年、スキャナを使わずにピッキングを行う「スキャンレスピッキング」という手法が注目されています。
人手不足や作業効率の向上が課題となる中で、現場の負担を減らす仕組みとして導入が進んでいます。
本記事では、スキャンレスピッキングの基本から仕組み、導入メリット、活用シーンまでを解説します。

📌 ポイントはここ
  • スキャンレスピッキング=バーコードを読み取らずに商品を識別するピッキング方式
  • システム連携や画像認識などを活用し、誤出荷防止を担保する仕組み
  • EC倉庫や多品種少量出荷の現場で効率化手法として評価されている

スキャンレスピッキングとは?

スキャンレスピッキングとは何か、まずは基本から整理します。

スキャンレスピッキングの定義

スキャンレスピッキングとは、ハンディターミナルなどでバーコードを読み取らずに商品を集品する方法を指します。
通常のピッキングでは、商品ごとにバーコード照合を行い、誤出荷を防ぎます。
一方、スキャンレスピッキングではシステム側で事前に商品情報を紐づけたり、
画像認識や重量検知などを活用したりすることで確認作業を代替します。
作業者がスキャナを持たないため、両手が自由になる点も特徴です。

従来方式との違い

一般的なバーコードピッキングでは、「探す→取る→スキャンする」という流れが基本です。
スキャンレス方式では、「探す→取る」に工程が簡略化されます。
この違いにより、1アイテムあたりの作業秒数が短縮されます。
その結果、出荷量が多い現場ほど効果が見えやすくなります。

スキャンレスピッキングの仕組み

スキャンを省略しても誤出荷が増えては意味がありません。ここでは、どのように精度を保っているのかを解説します。

システムによる事前照合

多くの現場では、WMS(倉庫管理システム)と連動させています。
棚番やロケーションごとにSKUを厳密に管理し、「その棚にはこの商品しか置かない」という前提を作ります。
作業者は表示された棚から商品を取るだけで済みます。
ロケーション管理の精度が、そのまま誤出荷防止につながります。

デジタルデバイスの活用

スキャンレスを実現する手段は一つではありません。
たとえばデジタル表示器を使うデジタルピッキングは、ランプや数量表示で指示を出します。
音声ピッキングでは、ヘッドセットから指示を受け取り、口頭で確認します。
近年ではスマートグラスを用いた事例も見られます。視線誘導により、作業の迷いを減らします。

重量・画像認識による確認

一部の現場では、計量器やカメラを使って最終確認を行います。
コンテナ単位で重量を測り、予定重量との差異を検知します。
画像認識技術により、商品の外観を照合するケースもあります。
これらを組み合わせることで、スキャンを使わずにチェック体制を構築します。

スキャンレスピッキング導入メリットと注意点

導入すればすぐに成果が出るわけではありません。効果と同時に前提条件も理解しておきましょう。

🚚 メリットまとめ
  • 最大の利点は作業スピードの向上です。 スキャン動作が不要なため、身体の動きが減ります。 両手が使えることで、重量物やかさばる商品も扱いやすくなります。 また、スキャナ機器の故障や通信トラブルに左右されにくい点も見逃せません。

⚙️ 注意点
  • ロケーション管理が曖昧なままでは誤出荷リスクが高まります。 棚に複数SKUが混在する環境では適用が難しい場合があります。 初期投資として、システム改修や設備導入が必要になることもあります。 現場の運用ルールを整備したうえで検討することが欠かせません。

スキャンレスピッキングの活用が進む現場と今後の動向

スキャンレスピッキングは、どのような現場で取り入れられているのでしょうか?

EC物流との相性

EC倉庫では、多品種少量の出荷が日常的に発生します。
1日のオーダー数が多い場合、1秒の短縮が大きな差になります。
そこで、スキャンレス化することによって、処理能力の底上げが期待できます。
また、繁忙期の波動にも対応しやすくなります。

人手不足への対応

労働力確保が難しい地域では、生産性向上が強く求められており、教育期間の短縮という面でも効果があります。

直感的な指示表示により、作業習熟が早まるため、結果として、安定した出荷体制を築きやすくなります。

今後の動向

今後は画像認識やセンサー技術との融合が進むと考えられます。
単なる省力化にとどまらず、データ活用による作業分析も広がるでしょう。
誤出荷ゼロを目指す仕組みづくりが、企業の競争力の源泉となります。
スキャンレスは、その一手として位置づけられます。

まとめ

スキャンレスピッキングは、バーコード読み取りを省略しながらも精度を保つ新しい集品方式です。作業時間の短縮や両手作業の実現により、生産性向上に寄与します。
一方で、ロケーション管理やシステム整備をされていることが、
スキャンレスピッキングを行う前提となります。

現場の特性を見極めたうえで導入すれば、大きな効果を引き出せるでしょう。

スキャンレスピッキングに関するよくある質問とその答え

Q1. スキャンをしないと誤出荷は増えませんか?
A: ロケーションを固定化し、システムで厳密に管理すれば精度は維持できます。さらに重量検知や画像確認を組み合わせることで、チェック体制を強化できます。

Q2. どのような商品に向いていますか?
A: 小型で回転率の高い商品と相性が良い傾向があります。単一SKU管理が可能な棚構成であれば、効果が出やすくなります。

Q3. すべての倉庫で導入できますか?
A: 運用ルールや保管方法によって適否が分かれます。まずは一部エリアで試験導入し、効果と課題を確認する方法が現実的です。

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