ドライブスルー輸送とは?10分でわかりやすく解説

2025.05.30

オフィスビルや商業施設、病院などの大型ビルでは、日々さまざまな荷物が運び込まれています。 しかし、ビル内の限られたスペースでスムーズに荷物を運ぶには、効率的な仕組みが必要不可欠です。

そこで活躍しているのが「ドライブスルー輸送」という物流の仕組みです。
今回は、ドライブスルー輸送の基本やメリットについてわかりやすく解説します!

ドライブスルー輸送とは?

ドライブスルー輸送とは、大型ビルなどの館内物流を効率化するために採用される輸送方式です。

一般的には、ビルの地下などに「荷捌き場(にさばきば)」と呼ばれる専用スペースが設けられており、トラックのドライバーがそこで荷物を降ろします。
その後はビル専属の物流スタッフが荷物をまとめて仕分け・納品し、各テナントやオフィスまで運びます。

つまり、ドライバーは建物内を回ることなく、荷物を「荷捌き場」で降ろすだけで配送が完了します。ファストフード店のドライブスルーのように、効率的に荷物を受け渡しできる点が特徴です。

なぜドライブスルー輸送が必要?

大型ビルでは、入居している企業や店舗の数が多く、日々大量の荷物が搬入されます。
もしそれぞれのドライバーが直接テナントやフロアまで荷物を届けようとすると、以下のような問題が発生し、館内物流が非効率になることが懸念されます。

・エレベーターの混雑
・ビル内の通路の渋滞
・テナントごとにバラバラな時間指定での受け取り対応

これらの問題を解決する方法として生まれたのが「ドライブスルー輸送」です。
この仕組みを活用すれば、ビル全体の荷物の流れを整理し、スムーズな搬入・搬出が可能になります。

ドライブスルー輸送のメリット

では、実際にドライブスルー輸送を導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?ここでは4つのメリットについて解説します。

1. 館内物流の効率化

専用スタッフが荷物の受け取りから仕分け、納品までを一括で管理するため、ドライバーは荷捌き場で降ろすだけ。荷物の流れがシンプルになり、ビル内の混雑や作業のムダを大幅に減らせます。

2. ドライバーの負担軽減

館内への搬入作業は専門スタッフが担当するため、ドライバーは効率的に次の配送先へ移動できます。時間指定や荷物の受け渡しに伴う待機時間も短縮され、輸送効率が向上します。

3. 安全性の向上

ビル内の人の動線と荷物の搬入経路が明確にわかれるため、事故やトラブルのリスクを低減できます。特に多くの人が行き交う商業施設では安全対策としても有効です。

4. 人手不足への対応

限られた人員で効率よく荷物を管理・納品できるため、物流業界で深刻化している人手不足問題の緩和にもつながります。

ドライブスルー輸送はどんな場所で活用されている?

ドライブスルー輸送は、主に以下のような現場で導入されています。

・大型オフィスビル
・商業施設(ショッピングモール)
・病院や公共施設
・複合型物流拠点

特に複数テナントが入るビルや施設では、配送時間の短縮や館内の物流ルール統一に役立ち、配送効率と安全性の両方を実現しています。

まとめ

ドライブスルー輸送は、大型ビルの館内物流を効率化するために設計された、荷捌き場を拠点とする輸送方式です。

ドライバーは荷捌き場で荷物を降ろすだけ。あとはビル専属のスタッフが荷物をまとめて各テナントへ納品する仕組みです。

物流業界の課題である「人手不足」「待機時間」「館内混雑」を解消し、ビル全体の物流をスムーズにするドライブスルー輸送。今後ますます、都市型物流や施設配送の現場で活躍の場が広がっていくでしょう。

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