Actual Weightとは?10分でわかりやすく解説

物流業務に携わっていると、重さによって輸送費が変わるという話を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、その「重さ」とは、単に荷物をはかったときの重さだけを指しているわけではないことをご存じでしょうか。

今回は、国際輸送や宅配便の料金計算にも大きく関わる「Actual Weight」について、基本からわかりやすく解説します。

Actual Weightとは?

「Actual Weight」とは、貨物を実際にはかりで量った重さを指します。

通常は、製品本体と一般的な梱包資材(たとえば段ボールや緩衝材など)を含んだ状態で量ります。輸送業者や輸送手段によっては、これがそのまま料金計算の基準となります。ただし、輸送用パレットや木枠などの外装資材は含まれないことが多いです。外装資材を含むものは、「Gross Weight(総重量)」といいます。

このActual Weightは、航空便や海上輸送など、あらゆる輸送手段で料金計算の基準のひとつです。

見た目がかさばる荷物はどうなる?

ここで疑問に思うのが、「中身が軽くても、すごく大きな荷物だったら?」というケースです。たとえば、綿や布団などのように軽いけれど場所をとる貨物。こうした場合には、別の考え方が登場します。

それが「容積重量」と呼ばれる概念です。これは、体積をもとに仮想的に算出される重さで、「この大きさだったら、これくらいの重さの荷物と同じ扱いにしよう」という考え方です。

Actual Weightと容積による重さ、どちらが使われる?

輸送費を計算する際、物流業者は以下のように判断します。

「実際に量った重さであるActual Weight」と「容積から算出した重さ」のどちらか大きい方を使って料金を計算します。

つまり、小さくて重い金属製品は実際の重さが採用され、大きくて軽いクッションは容積重量が採用されます。

これは、輸送手段(特に航空機)において「スペースもコスト」という考え方があるためです。輸送機関の積載効率を保つために、見た目のサイズも重要視されるのです。

なぜ「Actual Weight」を知っておく必要があるのか?

製品の出荷や輸送の手配をする際、実際の重さを正確に把握していないと、以下のようなトラブルにつながることがあります。

<想定されるトラブルの例>

・想定よりも送料が高くなる
・倉庫保管のスペースが足りなくなる
・通関書類に誤りが出る

特に国際物流では、「重量」は税関申告の際にも重要な情報です。製品だけでなく、パッケージ全体の重さを正しく記録し、業者とスムーズなやり取りができる体制を整えておくことが大切です。

まとめ

物流において「重さ」とは単なる数字ではなく、料金や納期、輸送効率を左右する大切な指標です。
今回ご紹介した「Actual Weight(実重量)」は、物流業務の中でも基本中の基本。ですが、「容積重量」と比較して料金が決まるという点も含めて知っておくことで、コストを見誤ることなく、より効率的な物流業務が可能になります。

物流の現場では、このような用語の理解が小さなトラブル防止につながります。実重量と容積重量、どちらが適用されるのかを意識することで、よりスマートな物流管理が実現できるでしょう。

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