ヤードマネジメントとは?10分でわかりやすく解説

物流センターでは、トラックの到着が重なった瞬間に渋滞が発生し、倉庫作業の流れまで乱れることがあります。こうした“見えにくい滞留”を抑え、ヤード全体の動きを整える取り組みがヤードマネジメントです。
ドライバーの拘束削減やリードタイムの安定にもつながるため、現場改善の中心的なテーマとして関心が高まっています。

📌 ポイントはここ
  • ヤードマネジメントとは、トラックの動線・待機・ドック利用を整理し、ヤードの混雑を抑える管理手法
  • 事前予約やゲート受付、ドック割り当てなど、車両の流れ全体を最適化するのが特徴
  • 最近はYMS(ヤードマネジメントシステム)の普及により、可視化と自動化が進んでいる

ヤードマネジメントとは?

物流拠点では、トラックの到着状況や作業の進み具合が刻々と変わります。こうした変動の中心に位置し、車両の流れを整える取り組みがヤードマネジメントです。まずは、ヤードという場所の役割と、そこを管理する意義を整理しておきましょう

ヤードとは?

ヤードは、トラックが倉庫に出入りする際に立ち寄る“調整エリア”で、ゲート・待機場所・ドックなどを含む広い範囲を指します。車両をいったん集め、受け入れの順番や動線を整えるために設けられており、倉庫作業へ円滑につなぐクッションのような役割を担います。動きが絶えない分だけ混雑が発生しやすく、わずかな滞留でも現場全体のリズムが乱れやすい場所です。

ヤードマネジメントの役割

ヤードには複数の車両が同時に出入りするため、到着状況を把握し、どの車をどこへ誘導するかを整理する必要があります。ヤードマネジメントは、この“車両の流れ全体”を整える役目を持ち、ゲート受付からドック割り当てまで一連の動きを最適化します。現場の状況を可視化することで、混雑の兆しに早く気づき、滞留を防ぐ判断がしやすくなります。

ヤードマネジメントの目的

最終的な目的は、入出庫を安全かつ滑らかに進めることです。
到着が一度に重なったり、動線が乱れたりすると、ドライバーの待機が増え、倉庫側の作業にも遅れが生じます。ヤードでの混雑を抑えられれば、車両の滞留が減り、作業負荷の平準化にもつながります。結果として、ドライバーの稼働が安定し、配送リードタイムのぶれも小さくなります。

ヤードマネジメントの基本プロセス

ヤードでの車両の動きを円滑に進めるには、到着から退出までの一連の流れを整理することが欠かせません。ここでは、現場で特に管理の要となるステップを順序に沿ってまとめます。

ヤードマネジメントの基本プロセス

1. 予約・アポイント管理(到着前の調整)
入庫・出庫の時間を事前に決めておく工程です。
到着が集中するとヤードがすぐに混み合うため、予約によって車両を分散させる役割を持ちます。
ドックの稼働を平準化しやすく、作業の突発的な偏りを抑える効果があります。

2. ゲート受付と入構管理(ヤード入口のコントロール)
トラックが到着した際に、車両情報や予約内容を確認するステップです。
受付が滞ると渋滞が外へ広がるため、事前登録やQR受付を取り入れるとスムーズに誘導できます。
ヤード全体の流れを左右する重要な入口管理の工程です。

3. 車両の動線・滞留管理(ヤード内の誘導)
ヤード内の動線を整理し、どの車をどこへ動かすかを管理します。
動きが多い場所だけに混雑が発生しやすく、滞留が生じると作業エリア付近が詰まりがちです。
動線を明確にし、滞留時間を把握しておくことで渋滞を防ぎやすくなります。

4. ドック割り当て(積み降ろし作業の調整)
トラックをどのドックへ案内するかを決める工程で、作業内容や必要時間を踏まえて割り当て順を整えます。
割り当てが遅れると作業全体が押しやすくなるため、倉庫側との連携が欠かせません。
繁忙期ほど、このプロセスの精度が流れを左右します。

ヤードマネジメントシステムの普及について

トラック待機の削減や作業波動への対応ニーズが強まり、ヤードをデジタルで管制する動きが広がりました。紙や口頭での運用では追従しにくくなり、リアルタイムで状況を把握できるYMS(ヤードマネジメントシステム)の導入が増えています。

ヤードマネジメントシステムの役割

YMSは、到着予定・受付状況・ドック稼働・滞留時間など、ヤードに関わる情報を一元化します。混雑の兆候を早めに察知し、現場へ指示を出しやすくする仕組みです。車両情報の事前登録やナンバー認識との組み合わせによって、ゲート処理の負荷も抑えられます。

ヤードマネジメントシステムを取り入れるメリット

可視化が進むと、不要な待ち時間が減り、車両の回転が滑らかになります。
倉庫側は作業量の予測がしやすくなり、人員配置にも余裕が生まれます。ログが蓄積されることで改善の根拠が得られ、経験だけに頼らない運用が可能になるのです。

導入時のポイント

最初に自拠点の課題を整理し、段階的に運用へ組み込むほうが定着しやすい傾向があります。
システム連携(WMSやTMSなど)をどこまで行うかも重要です。
小規模から始めても、データが蓄積されるほど改善余地が広がります。

まとめ

ヤードマネジメントは、車両の流れを整え、倉庫作業と輸配送を滑らかにつなぐ改善活動です。待機削減だけでなく、作業負荷の平準化や計画精度の向上にもつながり、拠点全体の動きが安定します。さらに、デジタル化が進むほど改善の視点が広がり、現場の負担を軽くする取り組みが進めやすくなります。ヤードを整えることは、倉庫・輸配送をスムーズに進めるための基本的な考え方なのです。

ヤードマネジメントに関するよくある質問とその答え

Q1. WMSとヤードマネジメントはどう区別すればいい?

WMSは倉庫内の作業・在庫管理を扱い、ヤードマネジメントは車両の動きやドック利用など屋外の管理を担います。連携すると入出庫のタイミング調整がしやすくなります。

Q2. 中小規模の拠点でも導入メリットはありますか?

大規模でなくても、入出庫の波が大きい現場では効果が出やすい領域です。予約管理だけ導入して待機が減るケースも多く見られます。

Q3. 何から着手すればよいでしょうか?

まずは「どこで渋滞しやすいか」を把握し、ゲートやドック利用のデータを見える化するのが第一歩です。改善ポイントが見えると、導入ステップが決めやすくなります。

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