バッチピッキングとは?10分でわかりやすく解説

2026.01.11

倉庫内作業の中でも、ピッキングは人手と時間を多く使う工程です。出荷量が増えるほど作業負荷は高まり、効率化が課題になります。現場で広く使われている手法の一つが「バッチピッキング」です。作業のやり方を少し変えるだけで、移動距離や作業時間を抑えられる点が特徴です。この記事では、バッチピッキングの基本から活用場面、導入時の注意点までを整理します。

📌 ポイントはここ
  • バッチピッキングは、複数の出荷指示をまとめて一括で商品を集めるピッキング方式
  • 移動回数を減らせる一方、仕分け工程が別途必要になる
  • バッチピッキングは、少量多品種・出荷件数が多い倉庫で効果を発揮

バッチピッキングとは?

バッチピッキングとは、複数の出荷オーダーを一つのまとまりとして扱い、倉庫内を一度の動線で回りながら商品を集めるピッキング方式です。
通常のように注文ごとに棚を回るのではなく、同じ商品を必要とする複数オーダー分をまとめてピックします。これにより、移動距離や往復回数を抑えやすくなります。

特に、出荷件数が多く、1件あたりの点数が少ないEC物流や通販倉庫では、この考え方が現場にフィットします。短時間で大量の注文を処理する必要がある環境で、作業効率を高める手法として活用されています。

作業者 (まとめて回収) 棚を巡回して まとめてピッキング 仕分け(オーダー別) A注文 / B注文 / C注文 … 出荷(梱包・ラベル)

まとめ:移動距離は短くなるが、後工程で「オーダー別の仕分け」が発生する

従来のピッキング方式との違い

一般的なオーダーピッキングは、1件の注文ごとに商品を集めるため、作業内容が分かりやすい反面、倉庫内の移動が多くなりがちです。
一方でバッチピッキングは、複数注文をまとめて扱うことで、移動回数を減らせます。その代わり、後工程で注文単位に仕分ける作業が発生します。

このように作業構造が変わるため、近年は、WMSと組み合わせて運用されるケースも多く見られます。システムがバッチ単位の指示や進捗管理を行うことで、作業の属人化を抑え、安定した運用につなげやすくなります。

バッチピッキングの仕組みと流れ

作業の基本ステップ

バッチピッキングは、以下のような流れで進みます。

バッチピッキングの基本フロー

① 出荷オーダーをまとめる
② 一括で商品をピックする
③ 注文単位に仕分ける

ピッキング時点では「どの注文向けか」を厳密に分けません。集めた商品を、仕分けエリアで再度振り分けます。この分業構造が、作業効率を左右します。

バッチの組み方が効率を左右する

どのオーダーを一つのバッチにまとめるかで、効果は大きく変わります。
共通SKUが多い注文同士を組み合わせると、無駄な動きが減ります。
反対に、関連性の低い注文を混ぜると仕分け負荷が増します。出荷データを見ながら、適切な単位を設計することが欠かせません。

バッチピッキングのメリット

バッチピッキングのメリットは以下の通りです。

🚚 メリットまとめ
  • 移動距離と作業時間の削減

    最大の利点は、倉庫内の移動を減らせる点です。棚間の往復が減るため、1件あたりの処理時間が短くなります。 人が歩く距離が減ることで、体力的な負担も抑えられます。結果として、ピーク時の処理能力向上につながります。

  • 人員配置の柔軟性:

    ピッキングと仕分けを分けて考えられる点も特徴です。 経験の浅い人員を仕分けに配置し、熟練者をピッキングに集中させるといった運用が可能です。 作業の切り分けが、現場マネジメントを楽にします。

バッチピッキングのデメリットと注意点

一方で、バッチピッキングで注意する点もあります。

⚙️ 導入の現状と課題
  • 仕分けミスのリスク:

    複数注文分をまとめて扱うため、仕分け工程でのミスが起こりやすくなります。 数量違いや入れ間違いが発生すると、出荷トラブルにつながります。仕分け方法の標準化やチェック体制が不可欠です。

  • 少量出荷には向かない場合も

    出荷件数が少ない倉庫では、バッチを組むメリットが出にくいことがあります。 まとめる手間が増え、かえって非効率になるケースもあります。導入前に、出荷特性を見極める必要があります

  • 3.コストと人材の課題:

    導入には特殊な連結装置や大型トレーラーが必要で、初期投資が高額になります。 また、安全運転のための専門ドライバー育成にも時間とコストがかかります。

まとめ

バッチピッキングは、複数の出荷オーダーをまとめて処理することで、倉庫内作業を効率化する手法です。移動距離の削減や作業分担のしやすさといった利点がある一方、仕分けミスへの対策が求められます。出荷特性や物量を踏まえた設計が、効果を左右します。自社倉庫の状況に合うかを見極めながら、導入を検討することが大切です。

バッチピッキングに関するよくある質問とその答え

Q1. バッチピッキングとゾーンピッキングの違いは何ですか?
A. バッチピッキングは「注文のまとめ方」に着目した手法です。一方、ゾーンピッキングは「倉庫内のエリア分け」を前提にします。両者は併用されることもあります。

Q2. バッチの件数はどのくらいが適切ですか?
A. 一概には言えませんが、仕分け作業が煩雑にならない範囲が目安です。SKU数や作業者の熟練度を考慮し、段階的に調整します。

Q3. 小規模倉庫でも導入できますか?
A. 可能ですが、出荷件数が少ない場合は効果が限定的です。オーダーピッキングとの比較検証を行い、負担が減るかを確認すると安心です。

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