私たちが普段使っているスマートフォンや衣類、食品の多くは海外から輸入されています。また、日本で作られた自動車や電化製品などは世界各国へ輸出されています。このように、私たちの暮らしは 「輸出入」 によって支えられています。
しかし、海外から届いた荷物は、日本に到着した瞬間からすぐに店頭に並ぶわけではありません。輸入される貨物はまず 「外国貨物(がいこくかもつ)」 として扱われ、税関(ぜいかん)でチェックを受けなければなりません。逆に、日本から海外へ送る貨物も、輸出の手続きを終えるまでは外国貨物として管理されます。
では、外国貨物とは具体的にどのようなものなのか?輸出入の流れの中でどんな役割を持っているのか?これから詳しく解説します!
外国貨物とは?
外国貨物とは、日本国内にあっても まだ税関の許可を受けていない貨物 のことを指します。簡単に言えば、「日本にあるけれど、まだ自由に使えない貨物」です。
外国貨物に分類されるもの
主に以下の貨物が外国貨物として分類されます。いずれも外国貨物は輸出入の過程で特別な扱いを受け、税関の許可を受けるまでは日本国内で自由に流通することができません。
1.海外から日本に到着したばかりの貨物
外国から輸入された貨物が港や空港に到着したばかりの状態のものが該当します。
2.輸出のために港や空港に運ばれた貨物
日本の工場で作られた貨物が、外国で輸出される前に港や空港で管理されているものが該当します。
3.関税を支払っていない貨物(保税地域にある貨物)
輸入業者がまだ関税を支払っていない貨物が保税倉庫に保管されているものが該当します。
外国貨物が輸入されるまでの流れ
外国貨物が日本国内で自由に使えるようになるには、輸入の手続き(通関手続き) を行う必要があります。では、その流れを見てみましょう。
① 貨物の到着(外国貨物の状態)
海外の工場で作られた商品や食品などが、船や飛行機で日本の港や空港に運ばれます。到着した時点では、すべて外国貨物です。
② 保税地域に保管される
外国貨物は、保税地域(ほぜいちいき) という特別なエリアで管理されます。保税地域とは、関税を支払う前の貨物を一時的に置いておく場所です。
保税地域には、以下のような施設があります。
・ 保税倉庫(ほぜいそうこ) → 貨物を一定期間保管できる倉庫
・ 保税工場 → 貨物を加工・製造できる工場(例:海外の原材料を使って日本で商品を作る工場)
③ 税関での審査(通関手続き)
輸入業者(荷主)は、貨物の情報を税関に申告します。税関では、以下の点をチェックします。
・ 輸入が許可されているものか?(禁止されている品物ではないか)
・ 正しい金額の関税・消費税が支払われるか?
・ 適切な検査を受けているか?(食品や医薬品など)
この審査を通過し、関税を支払うことで、貨物は 「内国貨物(ないこくかもつ)」 に変わります。内国貨物になれば、日本国内で自由に販売・使用することができます。
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外国貨物の輸出に関わる流れ
日本から海外に貨物を送る場合も、税関の手続きを経る必要があります。輸出の流れは以下の通りです。
1. 国内で製造・販売される
日本国内の工場で作られた製品(自動車、電化製品、食品など)が、海外へ輸出されることになります。
2.保税地域に運ばれる(外国貨物の状態)
輸出する貨物は、日本国内の港や空港にある 保税地域 に一時的に保管されます。この時点で、貨物は 外国貨物 として扱われます。
3. 税関での輸出申告
輸出業者は、貨物の詳細を税関に申告します。税関では、輸出する貨物が適切なものかどうかをチェックします。
4. 海外へ出荷される
税関の許可が下りると、貨物は船や飛行機に積み込まれ、海外へと運ばれていきます。
このように、輸出される貨物も、一度は外国貨物として扱われることがわかります。
外国貨物を適切に管理することの重要性
外国貨物は、税関の管理下に置かれるため、勝手に移動させたり販売したりすることはできません。適切に管理することで、不正な輸入や密輸を防ぎ、日本国内の経済や安全を守ることができます。
もし外国貨物の管理が不十分だと、不正な取引や関税逃れが横行し、日本の経済や消費者の安全に悪影響を及ぼします。そのため、税関は厳しくチェックを行っているのです。
まとめ:外国貨物とは、輸出入の要となる貨物
外国貨物は、「輸出入の過程で税関の許可を受けていない貨物」 のことを指します。輸入される貨物は、税関の審査を通過し、関税を支払うことで内国貨物となり、日本国内で流通できるようになります。一方、輸出される貨物も、一時的に外国貨物として扱われた後に海外へ出荷されていきます。
私たちが普段手にする輸入商品や、海外に輸出される日本製品も、この外国貨物の仕組みを通して世界とつながっているのです。物流の仕組みを知ることで、貿易の大切さや国際的な経済の動きが、より身近に感じられるのではないでしょうか?