物流にはさまざまな種類の貨物がありますが、その中でも「内国貨物(ないこくかもつ)」は、日本国内で流通する貨物の基本となる重要な概念です。内国貨物とは、日本国内で生産された貨物や、日本に輸入されて関税が支払われた貨物のことを指します。簡単に言うと、「日本国内で自由に取引できる貨物」ということです。
例えば、以下のような貨物が内国貨物に該当します。
・日本の工場で作られた製品・食品
・国内の農家が生産した米や野菜
・海外から輸入されたが、すでに関税が支払われ、国内で販売できる洋服や食品
このように、国内で自由に売買・流通できる貨物はすべて内国貨物と呼ばれます。
内国貨物と外国貨物の違い
内国貨物とよく対比される言葉に「外国貨物(がいこくかもつ)」があります。これは、まだ関税が支払われていない貨物や、輸出のために保税地域(税関の管理下にある場所)に置かれている貨物のことです。
たとえば、以下のような貨物は外国貨物に該当します。
・海外から日本の港に到着したばかりの輸入品(まだ関税が支払われていない状態)
・海外へ輸出するために港や空港の保税倉庫に置かれている貨物
・免税店で販売される海外ブランドのバッグや香水(税金がかかっていない状態)
★合わせて読みたい→外国貨物
内国貨物の流通の仕組み
内国貨物は、全国の物流ネットワークを通じて流通しています。主な流通経路を簡単に説明すると、次のようになります。
1. 生産・輸入
・日本国内の工場で商品が生産される
・海外から商品が輸入され、関税が支払われる
2. 倉庫での保管
・商品は物流センターや倉庫に一時保管される
・必要に応じて仕分けや検品が行われる
3. 輸送(トラック・鉄道・船・飛行機)
・トラックや鉄道を使って全国に配送される
・大量の貨物は船や飛行機で輸送されることもある
4.小売店・消費者へ届ける
・スーパーやコンビニ、家電量販店などに商品が並ぶ
・インターネット通販の注文に応じて消費者に直接配送される
この流れを経て、私たちの身の回りにある商品が手元に届くのです。
輸出入にも関連する内国貨物
内国貨物は、日本国内の物流だけでなく、輸出入にも深く関係しています。
・輸入の場合
海外から商品が届くと、税関で手続きをして関税を支払う必要があります。関税が支払われると、外国貨物から内国貨物に変わり、国内で自由に販売・流通できるようになります。
・ 輸出の場合
日本国内の商品を海外に輸出する場合、商品は一度「保税地域」に置かれ、輸出の手続きを行います。この時点で貨物は「外国貨物」となります。つまり、日本国内で作られた商品も、輸出されるときは一時的に外国貨物扱いになるのです。
このように、輸出入の過程で貨物のステータスが「内国貨物」と「外国貨物」の間で変わることがあります。
内国貨物のメリットと物流の役割
内国貨物がスムーズに流通することは、日本の経済にとってとても重要です。
・ 国内で自由に取引できる
関税が支払われた内国貨物は、日本国内のどこでも売買できます。これにより、企業も消費者も安心して取引ができます。
・ 物流ネットワークが発達している
日本には全国に広がる物流網があり、トラック・鉄道・船・飛行機を活用して、迅速に内国貨物を届ける仕組みが整っています。これにより、全国どこでも商品が手に入る環境が実現しています。
・ 輸出入のスムーズな取引が可能
内国貨物と外国貨物の区別が明確になっているため、輸出入の手続きもスムーズに行えます。物流会社は税関と連携しながら、迅速な貨物の移動をサポートしています。
まとめ:内国貨物の役割と重要性
内国貨物は、日本国内の物流や貿易を支える重要な貨物の一つです。その特徴は以下の4つです。
・国内で自由に流通できる貨物である
・外国貨物とは異なり、関税が支払われた状態である
・輸出入の際に貨物のステータスが変わることがある
・スムーズな物流ネットワークにより、全国に届けられる
内国貨物の役割を理解し、物流の知識として活用していきましょう。